カテゴリー別アーカイブ: Immigration News

学生ビザ(F-1&M-1)保有者家族の就学

これまで、F-1ビザやM-1ビザで滞在する学生の家族(ただし、小・中・高等学校へ通う子供達を除く)が、学位・修了証・またはその他の資格を取得できるコースに通学するためには自身のF-1ビザやM-1ビザを取得しなければなりませんでした。

2015年5月29日に施行された新規則により、F-1ビザやM-1ビザで滞在する学生の配偶者や高校卒業後の子供も、F-2やM-2ビザのままで、学位・修了証・またはその他の資格を取得できるコースに通学できるようになりました。ただし、The Student and Exchange Visitor Program (SEVP)に認可された大学や専門学校で提供されるコースであることが条件となっています。また、週12時間以上の授業時間数のコースに通う場合は、フルタイムの学生とみなされますので、これまでと同様、自身のF-1ビザやM-1ビザを取得しなければなりませんのでご注意ください。

E Verifyの就労資格詐称防止対策強化

連日、米国の株価が最高値を更新し、FRBは金融緩和の縮小を決定しました。景気が上向きになる亊により米国国内での労働力の確保は、企業の人事とって重要な課題と成ります。 一方、米政府は不法移民労働者取り締まりを強化しており、継続的な成長を実現していくために、雇用現場のコンプライアンスは現地企業の運営に非常に重要となっています。 必要な人材を無事に確保した後も、現地企業は、I-9 の作成やE-Verifyプログラムを使っての従業員就労資格の確認など、適法な労働力を保証することが常に求められます。 間違って就労資格の無い者を雇用してしまい、移民法違反の告発や多額の罰金を科されることの無いように、現地企業は、雇用手続に対する責任を理解し、移民法上のコンプライアンスを実現してゆく努力を続ける必要があります。

 

2013年11月18日、米国移民局(USCIS)は、E Verityプログラムに新たなセキュリティーシステムを導入し、詐欺目的で使用された疑いのあるソーシャルセキュリティー番号を検知しロック(一時的に使用できなくすること)ができるようになったと発表しました。

 

E-verifyプログラムは、雇用主が、新規に雇用する従業員の移民ステータスに問題がないか雇用前に事前にチェックするためのインターネットを介した無料システムです。 このプログラムにより雇用主は新規に雇用する従業員が、米国で就労する資格有するかどうかを短時間で照合することができます。 E-Verifyプログラムは、現在は雇用主が任意で使用する仕組みになっていますが、一部の州では使用が義務付けられるようになりました。 E Verifyに加入している雇用主の数は年々増加し、現在では、全米で140万人の従業員雇用に関わる47万の雇用者がこのプログラムに加入しています。 毎週、約1500の雇用主がE Verifyに新たに加入しています。 2013年には、E Verifyは米国内の労働者の就労資格照合のために、2500万回使用されましたが、この数字は前年から20%増加したことを示しています。

 

今回の新たなセキュリティーシステムの導入により、これまでのE Verityプログラムの就労資格詐称防止対策が大幅に強化されることになりました。 たとえば、雇用主は就労資格照合のために、新規従業員の姓名・生年月日・ソーシャルセキュリティー番号をE Verifyプログラムに入力しますが、そのデータが実は他人から盗用・借用・購入されたものであったとします。 新たなセキュリティーシステムでは、不正に使用されたと疑われるソーシャルセキュリティー番号をE Verifyプログラム上で検知し、さらなる不正を予防するために、使用されたソーシャルセキュリティー番号をロックできるようになりました。

 

不正使用の疑いが検知されたクレジットカードがロックされるのと同じしくみで、USCISも不正使用の疑いのあるソーシャルセキュリティーカードを一時的に使用できなくすることができます。 USCISは、カード番号のチェック方式、過去の不正使用報告、ソーシャルセキュリティー番号の不正使用パターンの分析などに基づいて、不正使用された番号をE Verifyプログラム上で検知しロックすることができるようになっています。

 

ロックされたソーシャルセキュリティー番号を使用しようとすると、E Verifyプログラムは、“Tentative Nonconfirmation(仮の不認可)” (TNC)という警告を発します。 TNCを受けた従業員は、地域の社会保険庁事務所(SSA Filed Office)で、ロック措置の解除をもとめる機会を与えられます。 ここで、社会保険庁事務所職員が、当該労働者の身分事項がソーシャルセキュリティーデータと一致することを確認できると判断した場合には、E VerifyプログラムにおけるTNCは“Employment Authorized(就労資格認可)”ステータスへと回復されます。 無事ステータスを回復することができた従業員は、USCISに連絡し、自分のソーシャルセキュリティー番号の盗用・不正使用を防ぐための追加措置についてのアドバイスを求めるよう促されます。

 

USCISは、今回のE Verifyプログラムのセキュリティーシステム導入により、身分証明書詐称対策を強化できるだけでなく、ソーシャルセキュリテイー番号を盗まれた労働者にとっても、自分の番号が悪用されるのを防ぐという点において大きな意味があると述べています。

 

E ビザ年次報告提出方法変更

Eビザの登録更新手続きが変更されました。

2013年12月1日より、これまで年一回提出する必要があった米国企業Eビザ登録の年次報告(DS-156E, 財務諸表、納税申告書)の提出が不要になりました。

但し、今後は、Eビザ申請者は申請時にDS-156Eと単体の財務諸表又は納税申告書(Form-1120)を提出しなければならなくなります。

今後 Eビザ企業として一旦登録された会社は、Eビザ企業としての資格を保持し、その会社の名前で有効なE ビザを持って働いている社員が一人でもいる限り当該会社の登録は有効となります。

なお、新規企業登録方法に関する変更はありません。

政府機関の閉鎖によるHビザステータス変更や延長申請の遅れについて

2013年10月18日に移民局ホームページに掲載された通知によれば、

H-1b、H-2A、またはH-2Bの申請者が、政府機関の閉鎖のせいでステータス変更やステータス延長の申請を、決められた期間内にファイルできなかったことを証明できる場合には、政府機関の閉鎖は、考慮すべき『特殊な状況(extraordinary circumstance)』であるとみなされるため、期限を経過した申請も受け付けるとのことです。

ただし、もちろん、期限の経過以外の点については、それぞれのビザの申請条件を満たしていることが条件となりますのでご注意ください。

移民局の新しいホームページ

 

2013年、10月30日、移民局のホームページがより使いやすく改良されました。新しいホームページは、英語だけでなく、スペイン語での表示も可能となっています。

メニュー項目が改善され、新しく設けられた「TOOLS」メニューでは、オンライン申請者のための手続きがわかりやすく表示されています。また検索機能も強化されました。

また、時宜を 得た正確な情報を提供するためのバナーが随時更新され、重要なニュースが一目でチェックできるようになっています。以前から、改善のリクエストが多かった「オンライン住所変更通知申請」は、「TOOLS」メニューからアクセスできますが、よりわかりやすい申請方法に変更されました。

移民局によれば、今後数か月をかけてさらなる改良が加えられるとのことです。

移民局からの情報は、ホームページ www.uscis.govにて、また、Facebook (/uscis)、 Twitter (@uscis)、YouTube (/uscis) 、さらには移民局の公式ブログ The Beacon(http://blog.uscis.gov/)などでも配信されています。 list of sites

同性婚と移民法②

◆同性婚と移民法②

~同性婚配偶者からの移民ビザ申請の審査開始~

 

DOMAの違憲判決をうけ、米国国家安全保障局は、移民局(USCIS)では同性婚の配偶者からの移民ビザ申請の審査を速やかに開始すると発表しました。移民局はさらに、2011年2月以降に否決された同性婚配偶者からのビザ申請についても再審査申請を受け付けるとのことです。

 

移民局では、同性婚配偶者からの移民ビザ申請は、男女間の結婚ベースの移民ビザ申請と同様に取り扱うとしていますが、細かい審査手続きについてのガイダンスはまだ発表されていません。

 

DOMAやその他の判例により男女間の婚姻関係のみに限られていましたが、米国国家安全保障局では、これまで、婚姻関係が開始された場所で法律上有効である場合に限り婚姻関係を認めるとの立場をとってきました。過去には、婚姻開始時点の州ではなく現在居住している州において婚姻関係が認められる場合には、婚姻関係が成立すると判断されたケースもありましたが、これはごく例外的な状況下でのみ認められると考えられてきました。また、DOMA2章は、他の州で成立した同性婚を婚姻として認めない判断をする権利を各州に認めていますが、この2章は今回の最高裁での違憲判決の影響を受けません。つまり、最高裁の違憲判決後も、他州で成立した同性婚を自分の州で婚姻関係と認めるかどうかはそれぞれの州ごとの判断に任されています。

 

 

同性婚を認める州で結婚し、同性婚を認めない州へ引っ越した場合の婚姻関係の取扱いについては、明確な指針が発表されていないままではありますが、米国メディアの報道によると、同性婚の認められているニューヨーク州で結婚して、同性婚の認められていないフロリダに住んでいる同性の夫婦の移民ビザ申請一件がすでに移民局により認可されたと伝えられています。

同性婚と移民法①

◆同性婚と移民法①

~結婚防衛法DOMAの違憲判決とその影響~

 

2013年6月26日、米国最高裁が、連邦法においては男女間のみの婚姻関係に限られると定めた結婚防衛法(DOMA)は憲法違反であるとの判決を下しました。

 

米国では、州の法律と連邦の法律があり、結婚は州の法律のもと行われています。現在、ニューヨークを含む米国北東部の12州とワシントンDCでは、州法上での同性婚を認めてきましたが、1996年に制定されたDOMAにより、連邦法上では、男女間の婚姻しか認められていませんでした。したがって、たとえ州の法律のもとで合法的に婚姻関係を結んだ同性のカップルであっても、連邦法である移民法や税法上のもとでは、家族としての保護やベネフィットを受けることが認められていませんでした。

 

こうした取扱いは憲法違反であるとして訴えが起こされてきましたが、そのうちの「U.S. v. Windsor訴状」における判決において、6月26日、結婚を男女間に限ると規定した「DOMA」は差別であり憲法違反であるとする判決が下されたのです。

 

これまでは、DOMAによって、同性婚のカップルは法律上、パートナーの永住権申請を行うことが認められていませんでした。したがって、州において同性のカップルが法律上の結婚をしても、外国人配偶者のためにグリーンカードのスポンサーとなることはできませんでした。DOMAの規定により、これまで多くの国籍の異なる同性のカップルは、一緒にいるために米国を去るか、もしくは別れを選ぶかの選択を迫られてきました。こうしたカップルにとって今回の判決は大きな救済となることでしょう。

 

今回の最高裁の判決によりすぐに同性婚カップルに男女間の結婚と同等の取り扱いが全て保障されたわけではありません。たとえば、現在、同性婚を合法と認めているのは、12の州とワシントンDCのみ。また、DOMA2章の規定は、他の州で成立した同性婚を婚姻として認めない判断をする権利を各州に認めていますが、この2章は今回の最高裁での違憲判決の影響を受けません。つまり、最高裁の違憲判決後も、他州で成立した同性婚を自分の州で婚姻関係と認めるかどうかはそれぞれの州ごとの判断に任されています。

 

また、「Civil unions」や 「 domestic partnerships」などの結婚に似た「法的に承認されたパートナーシップ関係」については、法律上の婚姻関係とはみなされていません。 移民法上の手続きに関しても、審査に関する運用規則の整備にはまだまだ時間がかかると考えられています。

 

連邦法上で同性婚を認める判断が下されたことの最大の利点は、より多くの才能あふれる人材が米国に集まりやすくなる点だと考えれています。人権団体「イミグレーション・イクオリティー(Immigration Equality)」の発表によれば、米国内には、約36000組の同性カップルがおり、こうしたカップルの家庭には25000人の子供たちがいるとのことです。

 

米国移民法弁護士学会(AILA)は、今回の最高裁判決にあたり、次のようなコメントを出しています。「同性婚カップルとその家族は、移民法上の夫婦・家族と認められるべきと考えています。DOMAを違憲とした最高裁の判決は、全ての法律上の夫婦・家族に、移民法上の平等な権利を保障する足がかりとなるでしょう。我々は、すべての法律上の婚姻関係は、その性別に関係なく、移民法に関連する連邦法上の権利を認められるべきだと考えています。」

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【注意】I-9 審査通告(Notice of Inspection)を受けた場合の対応について

移民法弁護士協会(AILA)は、I-9 審査通告(Notice of Inspection)を受けた場合の対応についての指針を発表しています。ここでは、審査通告を受け取った時点での雇用主の対応について重要な点をいくつか紹介します。

 

移民税関執行局(Immigration and Customs Enforcement)からForm I-9(従業員就労資格確認書)についての審査通告(Notice of Inspection)が届いた場合、雇用主はパニックに陥りがちですが、あせらず冷静に対処することが大切です。

 

審査通告に適切な対応ができるかどうかが、その後の移民税関執行局の審査プロセスに大きくかかわってきます。管轄の移民税関執行局、ケースの担当となる審査官、地方ごとの規則などによって、I-9の審査プロセスはそれぞれ大きく異なります。審査のプロセスは複雑で、審査結果によって深刻な影響が出る可能性があります。審査通告を受けた企業は、速やかに弁護士に相談し、審査プロセスについてのアドバイスを受けるべきでしょう。

 

【審査通告への備えを十分に】

雇用主は、I-9審査通告およびそれにかかわる移民税関執行局からの書類提出命令への対処方法についての予備知識をつけておくようにしましょう。移民関税執行局は一般的に、書類提出命令だけではなく、審査通告と書類提出命令を同時に行います。審査通告の通達は、他の令状の通達手続きと同等に取り扱われるべきであり、また適切な令状伝達経路を通して通達される必要があります。審査通告への返答には、3日間という返答期限が定められていますので、受理された審査通告は、受け付けた従業員が受付で放置することのないようにし、最重要事項として速やかに担当者に引き渡されるように周知徹底しておくべきでしょう。通告を受理する権限を特定の従業員にのみ与えている場合には、会社の受付のスタッフにその旨を理解させておき、I-9審査通告が届けられた場合には、移民関税執行局に対して、特定の従業員のみ受理できることを適切な方法で回答できるよう教育しておくとよいでしょう。

移民関税執行局がI-9審査通告を届ける際に、なんらかの質問をしてきた場合には、従業員の提供した返答内容が、その後の審査過程で使用される恐れがあります。従って、あらかじめ指定された従業員以外の従業員が、移民関税執行局の質問に回答することのないように周知徹底しておきましょう。指定された以外の従業員は、会社のために返答する権限を与えられていないことを移民関税執行局に伝えましょう。

審査通告が最初に届けられた時点では、いかなる書類の提出義務もありません。すべての書類はI-9を提出する時点で提出すれば大丈夫です。たとえ移民関税執行局からの要求があっても、審査通告が届けられた時点で従業員が書類を提供することの無いよう指導しておきましょう。

 

 

【I-9を提出する準備期間3日間を放棄しないこと】

I-9審査通告を受けた雇用主は、移民税関執行局の要求する書類を提出するための準備期間3日間を与えられます。たとえ、あなたが十分に整ったI-9をそろえてあると自信を持っていたとしても、この3日間を活用して、すべてのI-9の内容を確認し、さらに従業員名簿と照らし合わせて再確認を行うべきでしょう。一旦当局側に提出された書類は、あとから撤回することは出来ません。

 

【愛想のよい移民税関執行局の局員も、その人はあなたの友達ではないということ・・・】

I-9審査通告を発行するということは、対象となった企業が移民法を順守しているかどうかを確認するための重大な手続きです。したがって、その手続きは厳正な法の手続きに則って行われるべきであり、友達同士の書類の交換のように取り扱われるべきではありません。移民関税執行局の局員は友好的で愛想のよい人も多く、時として従業員は雇用主側に不利益となる情報を、何の気なしに提供してしまいがちです。こうして提供された情報がその後の審査記録として取り扱われてしまうということを理解しておくべきでしょう。

 

【準備期間の延長?】

先に「I-9の提出準備期間3日間を放棄してはならない」と述べましたが、それと同じくらい重要なのが、「書類の提出準備期間は3日間であり、期間の延長は認められないものとして書類を準備しておくべき」ということです。準備期間の延長申請を行うこと自体は問題ではありませんが、延長が認められるかどうかは、管轄の移民関税執行局や担当する局員の裁量によるものとされています。準備期間の延長が必要な場合には、延長の必要となる合理的な理由と、希望する期間を明確にして延長申請を行うようにしましょう。

 

【審査通告と書類提出命令の内容をきちんと把握すること】

審査通告は、対象会社のI-9の提出だけでなくより広い範囲での審査を要求してくることがしばしばありますので審査の範囲を把握することが大切です。移民税関執行局の発行する審査通告には様々な種類があり、その内容も曖昧なものから非常に具体的なものまで様々です。書類提出命令も同様です。

特に、審査通告書が、現在の従業員だけでなく雇用期間の終了した従業員の分まで遡ってI-9の提出を求めているかどうか、そしていつまで遡って提出する必要があるのか、には細心の注意を払う必要があります。時として、審査通告書は、雇用の終了した従業員のI-9について、雇用主の書類保管義務を超えた分まで提出を要求してくる場合がありますので注意してください。審査通告が、雇用期間の終了した従業員のI-9のうち、保管義務期限内のI-9のみ提出を命じている場合であれば、該当するI-9のみを提出しましょう。雇用期間の終了した従業員のI-9について、保管義務期限をこえた分まで提出を求められた場合には、保管義務期限内のI-9のみ提出し、保管義務期限を超えたI-9 については適切な回答書を提出すべきでしょう。

審査通告書が、I-9の提出だけを要求しているのか、それとも(雇用主がコピーを取っている場合には)I-9作成の際に使用した関連書類まで提出を要求してきているのかも重要なポイントです。

雇用主の書類提出命令への順守義務は、審査通告への順守義務と異なります。移民税関執行局が提出を要求してきている書類の内容を正確に把握しましょう。命令の内容に不明な部分や質問があれば、すぐに移民税関執行局の局員に連絡を取り内容の説明を求める必要があります。連絡を取らずに命令を理解しないままにしておいて、移民税関執行局の要求している書類を提出しなかった場合には、最初の審査通告が届けられた時点で提出書類の通達はきちんと行われていたことを理由に、審査通告の再発行や新たな書類提出命令の発行を拒まれる場合があります。

最後に、「企業のI-9の審査に必要な書類のみの提出を要求しているかどうか」という視点から、審査通告書を注意深く読みましょう。I-9審査に関係のないと思われる書類の提出が要求されている場合には、移民税関執行局の局員に申し立てを行うことも必要でしょう。移民税関執行局の局員は、たくさんの書類提出を要求してきますが、そのすべてを必ず提出しなければならないとは限りません。疑問がある場合には、局員(Agent)または監査員(Auditor)と連絡を取り合う必要があります。審査通告書が通達された時点で、局員は連絡先の情報や名刺を渡してくれます。移民税関執行局の局員はI-9審査を、各々が独自の方法で進めますのでそのプロセスは一律ではありません。審査のスケジュール、展望、プロセスについては、個々の局員に確認する必要があるのです。

早い段階から、弁護士と連絡を取り合い、移民税関執行局との連絡は、雇用主本人が直接行うか、弁護士を通すか、連絡方法について確認しましょう。一般的には弁護士が仲介したほうがスムースに事が運びますが、自ら直接連絡を取りたいと希望する場合はそれもまた可能です。弁護士が仲介する場合は、弁護士は早急に移民税関執行局に連絡し、その後の連絡の一切は弁護士を通すように手続きを行います。この場合、その後の令状の送達も弁護士に対して行われるようになります。

審査通告への回答を作成する前に、弁護士と、以下の点について確認しましょう。

  1. 提出を要求されている書類は何か?移民税関執行局はI-9の提出だけを要求しているのか、それともI-9作成の際に使用した関連書類まで提出を要求してきているのかを確認しましょう。
  2. どのような方法での回答が求められているのか?局員によっては、書類の提出ではなくエクセル・ワードまたはその他の電子フォーマットでのデータの提供を要求してくる場合もあります。
  3. 移民税関執行局がI-9を取りにやってくる正確な日付と時間は?日付と時間は、審査通告に記載されていない場合が多く、場合よっては交渉が可能となります。
  4. 審査通告の対象となっている従業員の範囲は?審査通告書が、現在の従業員だけでなく雇用期間の終了した従業員の分まで遡ってI-9の提出を求めているかどうかを確認しましょう。
  5. 審査通告の対象となっている企業と所在地は?審査通告が、企業の一支店や、一部門にたいしてのみ通達された場合には、審査対象の企業と所在地はどの範囲までなのかを考える必要があります。一般的には、通達の行われた支店や部門のみが審査の対象となると考えられていますが、この点について移民税関執行局に確認を取るべきかどうか(連絡をとらない方が賢明な場合もありますので)、弁護士と相談する必要があります。

 

【I-9の修正】

移民税関執行局に提出する前に、I-9の内容を確認しましょう。管轄の移民税関執行局の規則に抵触しない場合に限り、当局側に提出する予定のI-9に誤りや不備があった部分に修正を加えることが可能な場合があります。修正を加えても問題がないかどうかを地域の弁護士と相談しましょう。移民税関執行局の管轄区域によっては、審査通告が通達されたあとでも、既存のI-9への修正を認めているところもあります。(修正が認められていない地域もありますのでかならず確認してください。)ただし、修正を行う際には、修正内容や修正方法について、細かい注意事項がありますので、専門家の指導の下、十分な時間のある場合に限り行うようにしましょう。

 

【移民税関執行局に提出するすべてのデータの記録を残しておきましょう】

移民関税執行局のI-9審査は、雇用主の会社では行われません。提出されたオリジナルのI-9は移民関税執行局の事務局で審査されますので、審査には数か月間、場合によってはそれ以上の期間かかります。こうしたことは審査通告には記載されていませんので、書類提出期限に現れた移民関税執行局局員がオリジナルのI-9をすべて回収して立ち去ろうとする段階になって、雇用主が慌てふためいたという話を耳にします。こうしたことの無いよう、雇用主は、あらかじめ移民税関執行局に提出するすべてI-9および関連データのコピーを取っておくようにし、さらに移民税関執行局の局員から提出品目リストを受け取るようにしましょう。どの書類が当局側に提出されたかを証明する手段が他にはありませんので、後になって問題が発生しないようにするための予防策になります。

 

さらに、当局への返答はかならず書面にて行うようにし、口頭で行われたやり取りについてはその内容をEメールか手紙で確認を取っておくように心がけましょう。 たとえば、移民税関執行局の局員から「雇用主番号(FEIN)は何番か?」「労働資格確認システム(E-verify)を利用しているか?」「No-match Letter(ソーシャルセキュリティー の正規登録者と、その番号を届け出ている従業員が不一致である場合に発行される書類)を受理したことがあるか?」など、雇用主についての情報提供を求められる場合があります。こうした質問への回答を書面に残しておくことは、審査のプロセスで後に大きな意味を持ってきます。局員との会話や電話でのやり取りなども、その概略を書面に残しておくようにしましょう。書面に残しておくことで、その後の審査過程における問題の発生や、不必要な論争を回避することが出来ます。

Jビザで入国での2次審査

Jビザで入国する際、空港の入国審査で、2次審査(secondary inspection)のために別室に呼ばれるケースが多発しているという報告を、Jビザ申請用のプログラム認可団体より受けました。

2次審査では、プログラムのステータスを確認するためのSEVIS(留学生・交流訪問者情報システム)の記録の審査や、米国への入国資格の確認が行われます。

米国税関・国境取締局(CBP)はFビザの留学生の入国審査の厳格化を進めていますが、Jビザでの入国者に対してもこれに準じた手続きが実施されている模様です。 この2次審査手続きがいつまで続けるのかは不明ですが、当面は実施される可能性が高いと考えられます。

Jビザ入国者は、入国時には2次審査が行われることを認識し、事前に、必要書類(署名済みのDS-2019、署名済みのDS-7002、SEVIS料金支払い領収書など)を手元に準備しておく必要があります。

更に、次のような、Jプログラムの基本的な要件を理解しておくことが必要です。

・J-1ビザ保有者およびその扶養家族は、DS-2019に明記された研修プログラム開始日の30日より前にJビザで米国に入国することはできません。

・研修プログラム開始日を過ぎてしまってから入国を予定している場合には、至急プログラム認可団体に連絡を取り、SEVISシステム上のプログラムの修正や新たな書類の発行が必要かどうかの確認をしてください。

・Jビザでの研修プログラムを修了したJ-1ビザ保有者およびその扶養家族は、修了後30日以内に米国を離れる必要があります。

・研修プログラム参加期間中に、米国を離れる場合は、①有効期間内で出入国が自由である複数回入国可能( Multiple Entries)なビザがパスポートに添付されていることを確認し、②事前に、プログラム認可団体に連絡してオリジナルのDS-2019に旅行の許可を証明してもらう必要があります。

他、入国について不明な点がある場合は、各自ご自分のプログラム認可団体に連絡し、十分な準備のもと、入国審査に臨むようにしてください。

就労資格証明(Form I-9)の改正

米国の雇用主は、従業員を雇用する際に、就労資格の有無を確認し、就労資格証明(Form I-9)を作成する義務があります。2013年3月8日、米国移民局は、新しいForm I-9を導入しました。従来から使用されていたForm I-9は、2013年5月7日以降は使用できなくなりますのでご注意ください。

Form I-9は、米国内で雇用される従業員の身元および就労資格を確認するための書類です。米国では雇用主には、雇用する全ての従業員(米国市民も含む)それぞれについて、Form I-9を作成することが義務付けられています。

Form I-9は従業員と雇用主(雇用主の代理人を含む)双方に記入する義務がありますが、雇用者は、従業員の就業開始日から3営業日以内に、Form I-9の雇用主の確認義務に関する記入欄(Section 2) の記入を完了しなければなりません。

従業員は、自身の就労資格を証明するために、所定の就労資格証明書類一覧(List of Acceptable Documents)のリストAからの1つ、或いはリストB及びリストCそれぞれから1つずつ(計2つ)の書類を提示する必要があります。雇用者は、List of Acceptable Documentsの中から特定の書類の提示を従業員から求めてはなりませんのでご注意ください。雇用主は提示された証拠書類を確認し、従業員の就労資格が正当なものであると合理的に判断できるものであるかどうか確認します。 雇用主は、従業員の雇用期間および雇用終了後も一定期間、I-9を保管する義務を負い、管轄政府機関の審査官からの求めに応じて、Form I-9を提出しなければなりません。(従業員の雇用終了後は、雇用開始日から3年、または雇用終了日から1年、どちらか期間が長い方まで保管する必要があります。)

このたび改正された新しいForm I-9の導入により、従業員の就労資格確認手続きが、より厳格化されることになりました。主な改正点は以下の通りです。

・メールアドレスや電話番号、外国のパスポートに関するデータ記入欄などが新たに設けられました
・Form I-9は1ページから2ページに拡張されました
・Form I-9に添付されている記載方法説明書の記述が変更され、従業員記入欄(Section1)、雇用主の確認義務(Section2・3)についてのインストラクションが、わかりやすく改良されました

新しいForm I-9は、新規に雇用される従業員にのみ使用してください。既に雇用されており、旧 Form I-9に記入済みの従業員のために再度新しいI-9を作成する必要はありません。

新しいForm I-9及び記載方法説明書は以下のページから入手してください。

http://www.uscis.gov/files/form/i-9.pdf Ceisafortiofo .