E Verifyの就労資格詐称防止対策強化


連日、米国の株価が最高値を更新し、FRBは金融緩和の縮小を決定しました。景気が上向きになる亊により米国国内での労働力の確保は、企業の人事とって重要な課題と成ります。 一方、米政府は不法移民労働者取り締まりを強化しており、継続的な成長を実現していくために、雇用現場のコンプライアンスは現地企業の運営に非常に重要となっています。 必要な人材を無事に確保した後も、現地企業は、I-9 の作成やE-Verifyプログラムを使っての従業員就労資格の確認など、適法な労働力を保証することが常に求められます。 間違って就労資格の無い者を雇用してしまい、移民法違反の告発や多額の罰金を科されることの無いように、現地企業は、雇用手続に対する責任を理解し、移民法上のコンプライアンスを実現してゆく努力を続ける必要があります。

 

2013年11月18日、米国移民局(USCIS)は、E Verityプログラムに新たなセキュリティーシステムを導入し、詐欺目的で使用された疑いのあるソーシャルセキュリティー番号を検知しロック(一時的に使用できなくすること)ができるようになったと発表しました。

 

E-verifyプログラムは、雇用主が、新規に雇用する従業員の移民ステータスに問題がないか雇用前に事前にチェックするためのインターネットを介した無料システムです。 このプログラムにより雇用主は新規に雇用する従業員が、米国で就労する資格有するかどうかを短時間で照合することができます。 E-Verifyプログラムは、現在は雇用主が任意で使用する仕組みになっていますが、一部の州では使用が義務付けられるようになりました。 E Verifyに加入している雇用主の数は年々増加し、現在では、全米で140万人の従業員雇用に関わる47万の雇用者がこのプログラムに加入しています。 毎週、約1500の雇用主がE Verifyに新たに加入しています。 2013年には、E Verifyは米国内の労働者の就労資格照合のために、2500万回使用されましたが、この数字は前年から20%増加したことを示しています。

 

今回の新たなセキュリティーシステムの導入により、これまでのE Verityプログラムの就労資格詐称防止対策が大幅に強化されることになりました。 たとえば、雇用主は就労資格照合のために、新規従業員の姓名・生年月日・ソーシャルセキュリティー番号をE Verifyプログラムに入力しますが、そのデータが実は他人から盗用・借用・購入されたものであったとします。 新たなセキュリティーシステムでは、不正に使用されたと疑われるソーシャルセキュリティー番号をE Verifyプログラム上で検知し、さらなる不正を予防するために、使用されたソーシャルセキュリティー番号をロックできるようになりました。

 

不正使用の疑いが検知されたクレジットカードがロックされるのと同じしくみで、USCISも不正使用の疑いのあるソーシャルセキュリティーカードを一時的に使用できなくすることができます。 USCISは、カード番号のチェック方式、過去の不正使用報告、ソーシャルセキュリティー番号の不正使用パターンの分析などに基づいて、不正使用された番号をE Verifyプログラム上で検知しロックすることができるようになっています。

 

ロックされたソーシャルセキュリティー番号を使用しようとすると、E Verifyプログラムは、“Tentative Nonconfirmation(仮の不認可)” (TNC)という警告を発します。 TNCを受けた従業員は、地域の社会保険庁事務所(SSA Filed Office)で、ロック措置の解除をもとめる機会を与えられます。 ここで、社会保険庁事務所職員が、当該労働者の身分事項がソーシャルセキュリティーデータと一致することを確認できると判断した場合には、E VerifyプログラムにおけるTNCは“Employment Authorized(就労資格認可)”ステータスへと回復されます。 無事ステータスを回復することができた従業員は、USCISに連絡し、自分のソーシャルセキュリティー番号の盗用・不正使用を防ぐための追加措置についてのアドバイスを求めるよう促されます。

 

USCISは、今回のE Verifyプログラムのセキュリティーシステム導入により、身分証明書詐称対策を強化できるだけでなく、ソーシャルセキュリテイー番号を盗まれた労働者にとっても、自分の番号が悪用されるのを防ぐという点において大きな意味があると述べています。